レクチャー「複製技術の演劇」「地図を演劇にする」
・発表タイトル:「複製技術の演劇」「地図を演劇にする」
・発表者:あごうさとし
2013年7月25日(木)
於:国立民族博物館4階大演習室(大阪府)
Anthro-film Laboratory 10
http://www.itsushikawase.com/anthro-film_lab/laboratory.html
[発表内容]
■複製技術の演劇
演劇の複製可能性について検証する連作。
ベンヤミンの「複製技術時代における芸術作品」「歴史哲学テーゼ」等を下敷きに、「パサージュ」というタイトルで上演している。
・「パサージュ1」登場人物(ベンヤミン)が、演劇の構成を試みる。2012年11月カフェモンタージュにて上演。
・「パサージュ2」観客を舞台に乗せ、観客の身体性が演劇を構成しうるのか探る。2012年12月、やなぎみわプロデュース「駅の劇場」招聘作品。
・「パサージュ3」俳優は登場せず、劇作・演出と観客の身体のみで演劇を構成する。2013年、こまばアゴラ劇場・大阪府立江之子島芸術創造センターにて上演予定。
以上を通じて、演劇作品の複製可能性を検証する。
■地図を演劇にする
報告者が非常勤講師として勤務する天理医療大学にて実施するプロジェクト。
天理市の病院・市役所・神社・商店その他の施設を取材し映像・写真によって記録し、それらを地理関係上に展示する。同時に、俳優は取材先で得た情報・経験を、身体を通じて再現・再生する。観客は、展覧会をみるように、それらの映像や俳優によるパフォーマンスを鑑賞する。以上より、「宗教文化都市」と知られる天理市が内包する力学・空気・歴史性・現代性を再現する。