ー複製技術の演劇ーパサージュ Ⅰ
作・演出・出演/あごうさとし
日時:2012年11月23日(金・祝)20:00~ / 24日(土)14:00~・20:00~ / 25日(日)14:00~
会場:カフェ・モンタージュ(京都府)
動画 :—複製技術の演劇—パサージュ Ⅰ ダイジェスト /あごうさとし
連作「パサージュ」は現在の所、3作予定しています。この連作を通じて演劇の複製の可能性について、考察していこうというものです。
さてこの「パサージュⅠ」では、俳優のアウラは複製可能かを主題にしています。
アウラ、今回の主役ヴァルター・ベンヤミンが1936年の著作「複製技術時代の芸術作品」の中で論じている概念です。引用してみます。
いったいアウラとは何か?時間と空間とが独特に縺れ合ってひとつになったものであって、どんなに近くにあっても、はるかな、一回限りの現象である。
舞台で俳優がマクベスを演じていれば、その俳優を覆っている雰囲気のことです。
ベンヤミンは、全ての芸術は複製可能と述べながらも、複製芸術のアウラは否定しています。
演劇は生の俳優が演じる、身振り発語によって、時空を構成する芸術かと思うのですが、その俳優のアウラが複製されたとすれば、はたして演劇も複製可能性が見えてくるのではないかという仮説の元に今回の「演劇」は作られています。
(パンフレットより引用)
─スタッフ─
舞台監督:浜村修司 / 照明:池辺茜 / 音響:小早川保隆 / 映像:三谷正(PixelEngine LLC.)/ 衣装・メイク:原泰英 / 宣伝美術:竹内幸生 / 制作:井上美葉子(ARTCABINET)、平松繭子
主催:あごうさとし
協力:カフェ・モンタージュでの1時間、アートエリアB1、アトリエ劇研、大阪市立芸術創造館、PixelEngine LLC.、ロクソドンタブラック、やなぎみわ演劇プロジェクト
助成:日本芸術文化振興基金
■連作「パサージュ」
「複製技術の演劇」連作「パサージュ」について(2013年12月8日プレゼンテーション/動画8分30秒)
─複製技術の演劇─パサージュ Ⅱ について(2012年公演)
─複製技術の演劇─パサージュ Ⅲ について(2013年公演)
ヴァルター・ベンヤミン(Walter Benjamin1892-1940) ユダヤ系ドイツ人の文芸評論家、思想家、翻訳家、エッセイスト。1935年に書かれた代表作「複製技術の時代における芸術作品」で、映画・写真などの複製技術における芸術・社会への影響を考察。第2次大戦中、ナチスから逃れるため、フランスからさらにスペインの亡命を企てるも、入国を拒否され自殺したとされる。