OOAK #1
“アカルナイの人々とかあるかないの人々とか”
演出|あごうさとし
作|アリストパネース 「アカルナイの人々」
翻訳・出演|野津寛*(研究者)「ギリシア喜劇全集」より
テキスト選出・出演|太田宏(俳優)
出演|太田真紀(声楽家)、葛西友子(打楽器奏者)、久保⽥忠利*(研究者)
*15日(土)久保田忠利出演 / 16日(日)野津寛出演
■会場:THEATRE E9 KYOTO
■日時 2022年
10月15日(土) 16:00
10月16日(日) 12:00 / 16:00
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OOAKというアーティストグループを立ち上げました。俳優、ソプラノ歌手、打楽器奏者、演出家というメンバーです。これまでもこのメンバーでいくつかの演劇作品を創作していますが、改めてグループの括りを作りましたのには、いくつかの理由があります。そのうちの一つに、異分野の芸術家同士で、共通の芸術言語を作ることができるか、というテーマを設けています。
この度は、発語という領域において、その具体的な方法論を、太田宏さん、太田真紀さん、葛西友子さんのそれぞれに、ある種の開発をしていただきました。使用するテキストは、現存する最古の喜劇、アリストパネース作「アカルナイの人々」です。太田宏さんの提案でこの戯曲に取り組むことになりました。
古代ギリシア劇には、韻律と呼ばれる発語の方法が指定されています。その韻律と古代ギリシア語の音を基礎として、日本語演劇の発語に翻訳する試みです。
私としては、バベルの塔の言語分断が行われたその瞬間が立ち上がっているような、あるいは、一つの言語に集約されるその直前を見るような、そのような感じがしています。
また、「アカルナイの人々」は、平和を主題にした演劇ですが、異言語に向き合うという営みは平和への大事な一歩のようにも思います。
戯曲は断片的に使用しますので、物語を丁寧に表現するのではなく、数種の発語そのものをお楽しみいただく作品となっています。私個人としては、この10年の取り組みの、小さいながらも一つの集大成のようにも思えます。
やがては、かつてギリシアでそうであったように野外で多くの市民の方々と上演したいと思いますが、それはまた、先のお楽しみとしたいと思います。
あごうさとし
クレジット
原書|アリストパネース 『アカルナイの人々』
訳書|『ギリシア喜劇全集 第1巻』(中務哲郎・久保田忠利編集、岩波書店)
翻訳・出演|野津寛*(研究者)
テキスト選出・出演|太田宏(俳優)
出演|太田真紀(声楽家)、葛西友子(打楽器奏者)、久保⽥忠利*(研究者)
*久保田忠利 15日(土)出演・野津寛 16日(日)出演
演出|あごうさとし
舞台監督|北方こだち
照明|吉本有輝子
制作|奥山愛菜
協力|青年団
宣伝美術|廣畑潤也
主催|THEATRE E9 KYOTO(一般社団法人アーツシード京都)、OOAK 提携|KYOTO EXPERIMENT